伊原津
いばらつ
牧山南麓に散在する集落。江戸時代は金華山道の表浜街道と裏浜街道、それに牧山頂上の牧山観音堂に至る山道との分岐点であった。三差路に林立していた碑石・石仏は県道拡幅工事の際「牧山観世音 梅渓寺道」の碑、および道標二基のほかはすべて法山寺境内へ移された。幅約二八センチ、高さ約六〇センチの道標に「落合 右ハ渡波遠嶋かいとう 左は女川出嶋みち」とあり、その傍らに「右金華山道 下野国住 願主井上吉兵衛 江戸 宇田川寿山書 弘化ふたとせ」と刻す幅約四八センチ、高さ約一八四センチの道標が倒伏する。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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