デジタル大辞泉
「落合」の意味・読み・例文・類語
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おち‐あい‥あひ【落合】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙
- ① 一つ所で出合うこと。
- [初出の実例]「狩りくらす山のを鹿のおちあひに、とも矢たばさみ駒早むなり」(出典:新撰六帖題和歌(1244頃)二)
- ② 二つの川の流れが一つに出あうところ。川の合流地点。
- [初出の実例]「種漬くる壺井の水の引く末に江鮒(えぶな)集まるおちあひの淀(わだ)」(出典:山家集(12C後)下)
- ③ 人形浄瑠璃で、ある事件が一段落した切(きり)のあとに、別の場面を必要とする結末が残っているとき、その場面をいう。あと。
- [初出の実例]「引いて香の物が五段目の落合さらりと献立相済んで」(出典:評判記・穴さぐり(1770))
- ④ ( ③から転じて ) 最後のまとまり。結末。決着。
- [初出の実例]「楽家通言〈略〉落合附る 落着」(出典:南水漫遊拾遺(1820頃)四)
- [ 2 ]
- [ 一 ] 東京都新宿区の北西部の地名。豊島区、中野区に境を接し西武鉄道新宿線、地下鉄東西線・大江戸線が通じる住宅地区。
- [ 二 ] 岐阜県中津川市の東部の地名。長野県と境を接し、中山道の馬籠(まごめ)と中津川の間の旧宿駅。
- [ 三 ] 岡山県北部、真庭市の地名。旭川と備中川の合流点にある。かつては旭川水運の河港として栄えた。姫新線が通じる。
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落合(岡山県)
おちあい
岡山県中北部、真庭郡(まにわぐん)にあった旧町名(落合町(ちょう))。現在は真庭市の南東部を占める地域。旧落合町は、1897年(明治30)町制施行、1904年(明治37)瀬田河、天津(あまつ)の2村、1955年(昭和30)津田、木山(きやま)、美川、河内(こうち)、川東の5村と合併。2005年(平成17)上房郡北房町、真庭郡の勝山、湯原、久世(くせ)の3町および美甘(みかも)、川上、八束(やつか)、中和(ちゅうか)の4村と合併して市制施行、真庭市となった。旧町名は旭(あさひ)川と支流の河内川、備中(びっちゅう)川の合流点(落合)であることに由来。南部は標高400メートルの吉備(きび)高原、中央部は前記三川の谷が交差する低地帯。市役所落合庁舎のある垂水(たるみ)は江戸時代高瀬舟による旭川水運で繁栄した。JR姫新(きしん)線、国道313号が通じる。中国自動車道の落合インターチェンジがあり、また落合ジャンクションで米子(よなご)自動車道、近くの北房ジャンクションで岡山自動車道と接続している。周辺農村部では酪農や抑制キュウリ栽培もある。
[由比浜省吾]
『『落合町史』2冊(1980、2004・落合町)』
落合(南樺太)
おちあい
南樺太(からふと)の小都市。ロシア連邦サハリン州の所属で、ロシア名ドリンスクДолинск/Dolinsk。人口約1万6000。豊原(とよはら)(州都ユージノ・サハリンスク)の北方42キロメートルにあたる。鉄道が通じ、内淵(ないぶち)川下流、タコイ川との合流点に位置する。やや内陸に位置するため、1月平均気温は零下15℃である。現在、木材加工、製紙工場がある。第二次世界大戦前は樺太庁豊原支庁管内にあって、人口2万5135(1942)、流域の物資集散地であった。富士製紙(のち王子製紙)の工場があり、測候所、監獄分署などが置かれていた。
[渡辺一夫]
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落合
おちあい
岡山県北部,真庭市南部の旧町域。旭川中流域,吉備高原と久世盆地からなる。 1897年町制。 1955年津田村,木山村,美川村,河内村,川東村の5村と合体。 2005年北房町,勝山町,湯原町,久世町,美甘村,川上村,八束村,中和村の8町村と合体して真庭市となった。中心地区の落合は旭川とその支流備中川との合流点付近に位置し,古くは旭川の高瀬舟による水運の河港で街道の交点,木山寺や木山神社の門前町でもあった。現在は JR姫新線,国道 313号線,中国縦貫自動車道が通じる交通の要地で,周辺地域の商業の中心地。北部のトラフダケ自生地は国の天然記念物。南部の旭川沿いは吉備清流県立自然公園に属する。
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落合[町]【おちあい】
岡山県北部,真庭郡の旧町。中心は旭(あさひ)川と備中(びっちゅう)川が落ち合う地で,もと高瀬舟遡航(そこう)の終点。姫新(きしん)線,中国自動車道が通じ,付近の農林産物を集散する。トラフダケ自生地(天然記念物)がある。2005年3月上房郡北房町,真庭郡勝山町,湯原町,久世町,美甘村,川上村,八束村,中和村と合併し市制,真庭市となる。147.92km2。1万5857人(2003)。
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世界大百科事典(旧版)内の落合の言及
【ドリンスク】より
…ロシア連邦,サハリン(樺太)南東部の産業都市。旧日本名は落合。人口1万5900(1992)。…
【南外[村]】より
…雄物川支流の楢岡(ならおか)川流域を占め,町域の大部分は山林である。中心集落は楢岡川と西ノ又川の合流点にあたる落合で,近世は雄物川舟運がここまで遡航し,物資の集散地であった。楢岡川と雄物川の合流点に位置する西板戸は対岸の北楢岡(現,神岡町)への渡船場で,雄物川舟運にも大きな役割を果たした。…
【義太夫節】より
…なお,初段の口は大序と称し,18世紀半ばまでは紋下の役場であったが,以後は初心者の修業の場と変じた。また,切場のあとに短い独立場面の落合(おちあい)(跡(あと))がつくこともある。以上の各場は作曲,演奏の上でやはり区別される。…
※「落合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」