伊藤清蔵(読み)イトウ キヨゾウ

20世紀日本人名事典 「伊藤清蔵」の解説

伊藤 清蔵
イトウ キヨゾウ

明治〜昭和期の農業経営学者,実業家 アルゼンチンの大牧場主。



生年
明治8年3月25日(1875年)

没年
昭和16(1941)年11月15日

出生地
山形県

学歴〔年〕
札幌農学校〔明治33年〕卒,ボストン大学

経歴
明治25年札幌農学校に入学、新渡戸稲造教授の思想に影響を受ける。卒業後、母校助教授や盛岡高農教授を務め、農業経営学を講じる。42年広大な農地を持つアルゼンチンに移住し牧場を経営。第一次大戦による好景気に乗って成功し、計7500町歩の大牧場主となる。同地の農業近代化に努め、昭和7年にはパンパス草原に模範農場・富士牧場を創設。海外雄飛の夢を駆り立てるシンボル的存在だった。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「伊藤清蔵」の解説

伊藤清蔵 いとう-きよぞう

1875-1941 明治-昭和時代前期の農学者,牧場経営者。
明治8年3月25日生まれ。農業経営学を専攻し,母校札幌農学校の助教授となる。ドイツ留学後,盛岡高農教授。明治42年アルゼンチンにわたって約8000haの富士牧場をひらき,日本人のアルゼンチン移住の先駆者となった。昭和16年11月15日死去。67歳。山形県出身。著作に「南米に農牧三十年」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android