伊野村(読み)いのむら

日本歴史地名大系 「伊野村」の解説

伊野村
いのむら

[現在地名]伊野町伊野町・駅前えきまえ町・駅東えきひがし町・駅南えきみなみ

加茂かも(二六一・三メートル)およびきた(一九七メートル)の南に位置する。西を仁淀によど川が南東流し、中央部は低地が広がる。吾川郡に属し、「土佐州郡志」は「東西四十町余南北七十町許」と記す。中央を東西に松山街道が通る。古代は大野おおの(和名抄)の地に含まれたと考えられる。元弘三年(一三三三)三月一三日付の熊野御師の旦那注文(熊野那智大社文書)に「いのとのゝ御一門、同おとたけのいよとの」とみえ、当地に有力者がいたことがうかがわれ、音竹おとたけも当地内である。天正一六年(一五八八)の弘岡分伊野村地検帳によれば、すべて長宗我部元親の甥吉良親実の所領。慶長二年(一五九七)の大野郷伊野村地検帳では吉良氏は没落し、在地武士の給地と名田・散田などになっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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