何気無(読み)なにげない

精選版 日本国語大辞典 「何気無」の意味・読み・例文・類語

なにげ‐な・い【何気無】

〘形口〙 なにげな・し 〘形ク〙
① 何の考えもなく、格別意識しないでするさま。また相手にそのように感じさせる様子をいう。さりげない
浄瑠璃新版歌祭文お染久松)(1780)油屋あいと娘は何気(ゲ)なく、手を差し入るる懐を明けて夫(それ)とは纈帯(いわたおび)
※自由学校(1950)〈獅子文六触手「そんな、何気ない装いの方が、駒子のような女には、かえって似合う」
② (風景や物の様子が)平凡で、特別変わった点がない。特にこれといった様子がない。
余暇芸術(1971)〈星新一〉「日常のなにげない光景を、分解し再結晶させ」
なにげな‐げ
〘形動〙
なにげな‐さ
〘名〙

なにげ‐なし【何気無】

〘名〙 (形容詞「なにげなし」の終止形から) 何気ないこと。さりげない様子。
※二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉上「何気(ナニゲ)なしの言葉が」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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