普及版 字通 「佻」の読み・字形・画数・意味


8画

[字音] チョウ(テウ)
[字訓] かるい・おろか

[説文解字]

[字形] 形声
声符は兆(ちよう)。〔説文〕八上に「(たの)しきなり」とあるのは、下文に「詩(小雅、鹿鳴)に曰く、民をること佻((かろ))からず」を引くことからも、〔爾雅、釈言〕「偸(かろ)しきなり」の意であるらしく、軽佻佻巧であることをいう。跳と声義の近い字である。

[訓義]
1. かるい、はやい、かるくてはやい、かるがるしい。
2. おろか、いやしい。
3. 挑と通じ、いどむ。
4. 兆・肇と通じ、はじめる。

[古辞書の訓]
名義抄〕佻 イヤシ・カロシ・タケシ・トモ・ユク・シム

[語系]
佻thy、偸thoは声近く、偸(とう)は「且」また「偸(たうはく)」、軽卒なことをいう。盜(盗)dもまた声義に通じるところがある。

[熟語]
佻易・佻険・佻・佻巧佻志佻窃佻戦・佻然佻躁・佻佻脱佻旦佻佻・佻薄佻剽・佻浮佻勇
[下接語]
姦佻・愚佻・軽佻・佻・猜佻・躁佻

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android