日本歴史地名大系 「保尾」の解説 保尾ほうのう 山梨県:都留市法能村保尾戦国時代にみえる地名。桂川の支流菅野(すげの)川右岸の法能(ほうのう)を遺称地とする。保之尾とも書く。天文一三年(一五四四)四月二六日の小山田信有印判状(神藤文書)にみえる「保之尾之惣社権現」は小野(おの)の小野熊野神社に比定され、同社は法能を含む熊井戸(くまいど)・小野・菅野など菅野川流域一帯の諸村の産土神で、同地域が保尾郷だったという(甲斐国志)。同印判状にみえる「同宮原之大明神」は法能の生出(おいで)神社に比定され、小山田信有は両社での諸人による竹木伐採を禁じている。なお生出明神には、同一七年に郡内(ぐんない)三六社に奉納されたという駒橋(こまはし)(現大月市)の元近作の太刀が江戸時代まで残っていた(甲斐国志)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by