日本大百科全書(ニッポニカ) 「保護眼鏡」の意味・わかりやすい解説
保護眼鏡
ほごめがね
いろいろな外的悪条件に対して目を保護し、その機能を正常に維持させるために用いる眼鏡の総称で、赤外線、紫外線、X線など有害な放射線エネルギーを防ぐ場合と、塵埃(じんあい)、有害ガス、飛散物などから目を保護する場合に用いる。材料や色も多彩で、風の強いときに用いる防風眼鏡、塵埃の多いときに用いる防塵眼鏡、いわゆるサングラスなどは身近な例である。そのほか、産業職場では、電気性眼炎を防ぐ対紫外線保護眼鏡、ガラス工白内障の予防あるいは炉前作業者の黄斑(おうはん)部保護用の対赤外線保護眼鏡などがある。どの職場でどのくらいの遮光性能をもったレンズが必要であるかについては、法的に規定ができている。保護眼鏡について、日本ではJIS(ジス)(日本工業規格)によって、種類、材質、構造など、安全基準を満たす規格が定められている。
[大島 崇]