黄斑(読み)おうはん(英語表記)yellow spot

翻訳|yellow spot

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

黄斑
おうはん
yellow spot

網膜のほぼ中央でやや黄色みを帯びている丸い部分。視覚にあずかることが最も多い。中央のくぼんでいるところを中心窩といい,色の識別能および視覚感度が特に高い。

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大辞林 第三版の解説

おうはん【黄斑】

霊長類の眼球の網膜中央部の黄色みを帯びている部分。中央は少しへこんでいて、視力および色の識別能力が最も鋭敏な部分。黄点。明斑。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

黄斑
おうはん

網膜の中心部で、色覚や視力のもっとも鋭敏な部位である。死体の眼球をのぞくと、混濁した網膜の中心に黄色の斑点(径約2ミリメートル)が見えるところから名づけられた。黄斑は視神経乳頭の耳側で、視角にして約15度離れたところにあり、黄斑の中央は網膜の厚さがとくに減少してへこんでおり、この部を中心窩(か)という。中心窩には錐状体(すいじょうたい)だけがある。見ようとする外界のものは、この黄斑に像を結ぶようになっている。
 黄斑に病変がおこると、中心視力が冒されるため、読書などに障害が出てくる。このほか、視野の中心部に陰が出る中心暗点、物がゆがんで見える変視症などの症状もみられる。病気としては中心性網膜炎や加齢黄斑変性症のほか、遺伝性の黄斑ジストロフィーなどがある。また、網膜中心静脈閉塞(へいそく)症や糖尿病網膜症などが、黄斑に障害を及ぼしてくることもあり、急激に視力が低下する。[松井瑞夫]

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精選版 日本国語大辞典の解説

おう‐はん ワウ‥【黄斑】

〘名〙
① 黄色いまだら模様。また、黄色い斑点。
※新編覆醤続集(1676)蓮池金魚「黒質黄斑斉出没、白鱗紅尾乱参差」
② 目の網膜上の黄褐色のくぼみ。形や色の識別に最も鋭敏な部分。眼底のほぼ中央にありほとんど円錐細胞からなる。黄点(おうてん)。〔医語類聚(1872)〕

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世界大百科事典内の黄斑の言及

【眼底】より

…網膜の神経成分はほぼ透明であるので,網膜色素上皮と脈絡膜が眼底の色を決め,これに網膜血管が加わる。眼底の部位は,黄斑と視神経乳頭を含む後極部,赤道部,周辺部に分けられる。眼底の病気は,出血,滲出物,混濁,変性,増殖組織などと血管自体の変化がおもなものとなっている。…

※「黄斑」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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