日本歴史地名大系 「借屋原村」の解説 借屋原村かりやはらむら 鹿児島県:薩摩郡宮之城町借屋原村広瀬(ひろせ)地区の南西、穴(あな)川南岸の仮屋原(かりやばら)(かやばる)を遺称地とする。建武二年(一三三五)八月一日の平重実譲状(斑目文書)に「さつまのくにけたうゐんのうちかりやハらのむら」とみえ、渋谷氏系答院氏の重実は重代相伝の所領である同村を「心さしあるによて」斑目三郎に永代譲り渡し、以後同氏子孫が相続することとした。斑目氏は建永(一二〇六―〇七)頃出羽国から答(けどう)院一分地頭として入部したと伝え(三国名勝図会)、答院氏三代重松(行蓮)の代にその弟泰基(聖蓮)が斑目氏を継いで、正応元年(一二八八)答院内柏原(かしわばる)(現鶴田町)の一部の河口(かわぐち)の野などが譲渡されていた(同年八月一一日「渋谷行蓮譲状案」斑目文書)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by