偽認知症(読み)ぎにんちしょう(その他表記)pseudodementia

改訂新版 世界大百科事典 「偽認知症」の意味・わかりやすい解説

偽認知症 (ぎにんちしょう)
pseudodementia

かつては偽痴呆といわれ,仮性認知症仮性痴呆)ともいう。ヒステリー性もうろう状態で,ぼんやりして知能が低いかのように見えたり,わざとらしい間違った答えをしたり(的はずれ応答),子どもっぽい態度を示したり(小児症)すること。ドイツの精神科医ガンザーS.Ganserが未決拘禁状態の囚人について報告した(1904)。また,老年期などに抑うつ状態または何らかの脳病態のため一見認知症があるように見えるが,病状が改善すると認知症ではないことが判明する場合を暫定的に偽認知症と呼ぶことがある。
認知症
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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