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認知症 にんちしょう dementia

翻訳|dementia

8件 の用語解説(認知症の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

認知症
にんちしょう
dementia

脳の器質障害によって,いったん獲得された知能が持続的に低下・喪失した状態をいう。記銘力・記憶力・思考力・判断力・見当識の障害や,失行・失語,実行機能障害,知覚・感情・行動の異常などがみられる。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵2015の解説

認知症

認知症とは加齢による記憶障害を主とした病気全般を指す。認知症には脳血管障害によるもの、アルツハイマー病、その他様々なものが含まれる。脳血管障害による認知症には、脳血管が詰まって起こる脳梗塞や血管が破れて起こる脳出血などが含まれている。脳血管障害による認知症では障害部位によって症状が異なり、単なる記憶力の低下だけではなく、めまい、しびれ、言語障害、知的能力の低下など様々な症状を示す特徴がある。アルツハイマー病は初老期の認知症の代表的なもので、脳が全体的に萎縮し、大脳皮質に特異な老人斑が現れて神経原線維に変化が起こる。まず記銘、記憶に障害が起き、特に新しい記憶の障害が目立つ。病気が進行すると、徘徊や多動傾向が見られ、昼夜逆転も生じる。人格が次第に崩壊し、感情の豊かさが失われ、やがて失語症や失認症などが起こる。原因は不明で、治療法は確立していない。

(今西二郎 京都府立医科大学大学院教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

認知症

厚労省研究班の推計によると、65歳以上の高齢者のうち認知症の人は15%で約7人に1人、2012年時点で462万人にのぼる。さらに軽度認知障害(MCI)と呼ばれる「予備群」も約400万人いる。認知症の把握がより正確になったことや、高齢化が進んだことなどから、有病率は1985年の6・3%から2倍以上に。最も多いのは、「アルツハイマー型」で半数以上を占める。

(2013-12-19 朝日新聞 朝刊 生活1)

認知症

厚生労働省研究班によると、65歳以上で認知症の人は2012年時点で約462万人。いくつかのタイプがあり、記憶障害が典型的な症状の「アルツハイマー型」が最も多く、7割近くを占める。脳出血など脳血管障害が原因の型が2割ほど、幻視などを伴う「レビー小体型」が4%ほどとされる。高齢化で25年には高齢者の5人に1人の700万人に増えるとみられている。65歳未満で発症する若年認知症の人も09年発表の厚労省調査で推計約3万8千人いる。

(2016-12-26 朝日新聞 夕刊 1総合)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

にんち‐しょう〔‐シヤウ〕【認知症】

成人後に、脳に損傷を受けることによって認知機能が低下する状態。脳血管障害、脳外傷、変性疾患アルコール中毒などが原因で起こる。原因疾患からアルツハイマー型認知症脳血管性認知症レビー小体型認知症などに分類される。→若年性認知症老人性認知症
[補説]「痴呆症」「痴呆」の言い換え語。「痴呆」には蔑視の意があるとして厚生労働省が平成16年(2004)12月に報告書を提出し、変更された。

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百科事典マイペディアの解説

認知症【にんちしょう】

脳血管疾患,アルツハイマー病その他の要因にもとづく脳の器質的な変化により,日常生活に支障が生じる程度にまで記憶機能およびその他の認知機能が低下した状態。2005年6月成立の改正介護保険法で,従来の〈痴呆〉という表現が改められた。
→関連項目救急カードグループホームクロイツフェルト=ヤコブ病化粧療法見当識障害精神分裂病知的障害訪問看護ステーションポジトロン断層撮影法補助南田洋子

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大辞林 第三版の解説

にんちしょう【認知症】

〔差別や偏見を助長するニュアンスがあるとして、2004 年(平成 16)に厚生労働省の検討会が「痴呆」から改称の方針を決めた〕
一度獲得された知能が、後天的な大脳の器質的障害のため進行的に低下する状態。原因として、脳梗塞のうこうそく・脳出血などの脳血管障害の後遺症、アルツハイマー病やピック病などの退行変性疾患、クロイツフェルトヤコブ病などの感染性疾患、内分泌性疾患、腫瘍しゆよう性疾患、外傷性疾患、麻薬やアルコール依存症などが挙げられる。痴呆。痴呆症。 → アルツハイマー病ピック病

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

認知症
にんちしょう
dementia

いったん発育した脳が損傷されて、その結果として、それまでに獲得された知的能力が低下してしまった状態をいう。この状態について、日本では長らく「痴呆(ちほう)」という呼称を用いてきたが、2004年(平成16)に厚生労働省が、一般的な用語や行政用語としては「認知症」が適当であるとの見解を示し、「認知症」を用いることとなった。同省は、この変更の理由として、「痴呆」という用語は侮蔑(ぶべつ)的な表現であるうえに、症状の実態を正確に表しておらず、早期発見・早期診療等の取り組みの支障となっていると報告している。なお、法律上の用語については法改正のなかで検討され、医学上の用語としては「痴呆」が使用される場合もある。
 認知症の初期には精神活動の知的コントロールが弱くなり、性格特徴が先鋭化することがある。短気だった人がいっそう怒りやすくなり、あるいは倹約家が極端に吝嗇(りんしょく)となる。認知症が進むと早晩記憶障害が現れる。新しいことを学習するのが困難となり、最近のことをよく忘れる。社会的関心が乏しくなり、複雑な行為ができなくなる。かつては知っていた諺(ことわざ)の理解や高度な関係性の把握が困難になる。思考はまとまり悪く、断片的となる。しばしば同じことを繰り返す。いまいる所はどこか、いまは何時ごろかなど、自分の現在の位置づけができなくなる(失見当識)。感情は不安定となり、あるいは適度な不安や緊張を失う。認知症が高度になると、思考や判断力はいっそう低下し、関心や自発性もなくなる。記憶障害も強度となり、自分の年齢や、結婚したことがあるかないかもわからなくなる。介助がなければ食事、排泄(はいせつ)など身の回りのこともできなくなる。状態は一般に慢性的で可逆性に乏しい。原因としては脳炎、脳外傷、循環障害、変性疾患、中毒(アルコール、一酸化炭素、水銀など)、そのほか脳を破壊する多くの脳疾患があげられる。今日の高齢化社会でもっとも問題になっている医学上の「痴呆」は、高齢者にみられる血管性痴呆(動脈硬化性痴呆)とアルツハイマー型老年痴呆である。
 治療としては、それぞれの基礎疾患に対する治療が最優先である。同時に患者に対する生活上の介助、看護、合併症の予防などが進行を防ぐのにたいせつである。
 なお、精神医学では、統合失調症のために人格が持続的に障害された場合も「痴呆」とよぶことがある。また、心因性に痴呆に似た状態が問題になり、仮性痴呆(ガンゼル症候群)とよばれる。[原田憲一]

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