囚人(読み)シュウジン

デジタル大辞泉 「囚人」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐じん〔シウ‐〕【囚人】

獄につながれている者。
刑務所拘置所などの刑事施設に収容されている受刑者被疑者被告人などを意味する古い用語。→既決囚未決囚
[補説]平成7年(1995)の刑法改正に伴い、「囚人」という語は法律上では用いられなくなった。
[類語]受刑者男囚女囚・服役者・服役囚・獄囚死刑囚流人

めし‐うど【人】

めしゅうど

めしゅうど〔めしうど〕【人】

《「めしびと」の音変化。古くは「めしゅうと」》捕らえられて獄につながれている人。しゅうじん。

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精選版 日本国語大辞典 「囚人」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐じんシウ‥【囚人】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 獄につながれている者。めしゅうど。とらわれびと。
    1. [初出の実例]「囚人不皐繇之霊」(出典経国集(827)二〇・大神虫麻呂対策文)
    2. 「屠(ほふ)られたる囚人の血が、自づから人の眼を惹(ひ)いて」(出典:草枕(1906)〈夏目漱石〉一〇)
  3. 法令によって刑務所に拘禁されている、既決囚および未決囚。在監者。
    1. [初出の実例]「既決、未決の囚人逃走したるときは」(出典:刑法(明治四〇年)(1907)九七条)

とらえ‐びととらへ‥【囚人】

  1. 〘 名詞 〙 つかまえられて獄などにつながれている人。めしうど。しゅうじん。とりこ。とらえもの。
    1. [初出の実例]「天下に令して繋囚(トラヘヒト)極刑は本の罪を一等減せ」(出典:日本書紀(720)持統二年六月(北野本訓))

とらわれ‐びととらはれ‥【囚人】

  1. 〘 名詞 〙 とらえられた人。めしゅうど。とりこ。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「我等囚(トラハ)ひとに成なば」(出典:源平盛衰記(14C前)四三)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「囚人」の意味・わかりやすい解説

囚人
しゅうじん

刑事施設に収容されている被収容者を意味する古い用語。条文の平易化を図った1995年(平成7)の「刑法の一部を改正する法律」の成立前の刑法第97条では、「既決、未決ノ囚人」という語が用いられていたが、同改正法により「囚人」の語は廃止され、現行法令上は用いられていない。刑事事件による既決・未決の被収容者のほかに、広義では民事上の債務不履行による被収容者を含む。日本では前二者に限られるが、立法例のうちには現在でもこれを認めるものがある。

[石川正興]

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普及版 字通 「囚人」の読み・字形・画数・意味

【囚人】しゆう(しう)じん

囚徒。〔宋史、刑法志一〕古は姦人四裔(しえい)(四方のはて、辺地)に投ず。今は乃ち方の囚人、盡(ことごと)く象闕(しゃうけつ)(宮城)に歸し、務役に配す。京は天子の居るなり。豈に囚を此(ここ)にして聚役せしむべけんや。

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