傾斜型粘度計(読み)ケイシャケイネンドケイ

化学辞典 第2版 「傾斜型粘度計」の解説

傾斜型粘度計
ケイシャケイネンドケイ
inclined viscometer

一般には,オストワルト型の粘度計(オストワルト粘度計)を傾斜させることによって,速度勾配を変化させることのできる粘度計をいう.高分子溶液の粘度は,一般に速度勾配の変化とともに変化する,いわゆる構造粘性が生じる.このために起こる粘度の変化を少なくするため,速度勾配が0に対応した極限の粘度をとる必要がある.速度勾配(この場合は傾斜角)と粘度の関係を求め,構造粘性を省いた粘度を測定するのに利用されている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android