元恩寺村(読み)がんおんじむら

日本歴史地名大系 「元恩寺村」の解説

元恩寺村
がんおんじむら

[現在地名]和気町はら

吉井川が急角度で西へ流れを変える右岸山寄りにある。東は原村、西はほん村、吉井川を挟み南は奥吉原おくよしわら(現赤磐郡熊山町)。奈良時代に報恩大師が建立したと伝える天台宗の古刹岩生山元恩寺があり、村名の由来となっている。寛永備前国絵図に元恩寺村とみえ、高三八石余。「備陽記」によると田畑三町五反余、家数一〇(寺も含む)・人数四四。天保年間の「岡山藩領手鑑」では直高八三石余で蔵入。反別田二町九反余・畑六反余、家数六、うち当村天台宗宝積院檀家二、同妙行院檀家一、神道三、人数二六、寺は天台宗石生山元恩寺(住持常明院)、寺中に宝積院・妙行院があり、出家四、寺領畑高三石余、堂一(本尊十一面千手観音)、宮三。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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