山川 世界史小辞典 改訂新版 「先住アメリカ人」の解説
先住アメリカ人(せんじゅうアメリカじん)
Native Americans
主としてアメリカ・インディアンをさすが,エスキモー(イヌイット),アリュートの先住民も含まれる。1万5000~2万年前に新大陸に渡来し,南北アメリカに分散。ヨーロッパ人がアメリカに渡った15世紀から迫害され,保留地に追いやられた。2000年国勢調査によると,先住アメリカ人の人口は247万6000人で,全人口の0.9%を占め,この10年間の増加率は92%ときわめて高い。人口分布はオクラホマ州がトップ,6割以上がロサンジェルスなどの都市に住み,残りは保留地や農村に住む。550以上ある部族のうち最大なのはチェロキーで約31万人。1997年発表の国勢調査局データによると,先住アメリカ人の75%が家族を形成している。先住アメリカ人所有の会社は,87~92年に93%増加し(全米平均は26%),10万2000社を超えた。88年インディアン・ギャンブル規正法により,インディアンはカジノ経営が可能となった。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報