光磁気ディスクメモリ(読み)ひかりじきディスクメモリ(その他表記)magneto-optic disc memory

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「光磁気ディスクメモリ」の意味・わかりやすい解説

光磁気ディスクメモリ
ひかりじきディスクメモリ
magneto-optic disc memory

磁性薄膜を記録媒体に使用し,磁化の方向に「1,0」情報を対応させて記憶する光ディスクメモリ。その特長は,(1) 高密度・大容量記憶,(2) 情報の書き換え可能,(3) 記録媒体の取りはずしとその保存・交換が自由,などである。動作原理は次のようになる。記録媒体には,希土類 (Tb,Dy,Gdなど) と遷移金属 (Fe,Coなど) の合金から成るアモルファス磁性薄膜 (垂直磁化性) を使用する。情報を記録する場合は,約1μmのスポットに集光したレーザー光を磁性薄膜上に照射し,その部分の温度をキュリー点以上に上げる。このとき外部にバイアス磁界を加えておけば,レーザー光を照射した部分のみ磁化方向がバイアス磁界の向きと同じになって,情報が記憶される。消去するときは,バイアス磁界を逆にして再びレーザー光を照射する。情報の読み出しは,磁性薄膜の磁化方向によって反射光 (透過光) の偏向面回転方向が異なることを検出して行なう。光磁気ディスクは,多量のデータをファイルとして保存するような用途に特に適している。たとえば,磁気テープ磁気ディスクに代わるデータファイルをはじめとして,各種の文書ファイル,デジタル音声ファイル,デジタル画像ファイルなどに応用されている。

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