ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「党高政低」の意味・わかりやすい解説 党高政低とうこうせいてい 自民党政権時代,自民党が力関係で政府よりも優位を保っていることを指す言葉。党高官低とも呼ばれた。自民党政権と行政府との関係を見ると外交やイデオロギーにかかわる政策分野においては,もともと政権党がかなりの政策イニシアティブをとってきたが,それ以外の分野では,自民党は政策の策定を行政府に任せる態度であった。しかし政権の長期化とともに,政権党内でも族議員と呼ばれる政策の専門家層がしだいに形成され,また,複数の省庁にまたがる政策立案の必要性の増大とともに,自民党と行政府の関係も単に委任を通じて結ばれるという段階から,政策形成の初期フェイズにおいて,政権党と行政府とが協議する体制へと移行することもあった。このように政権党の意思が行政府により組織的に浸透するようになった事実を踏まえて「党高政低」が語られていた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by