全戸郷(読み)またべごう

日本歴史地名大系 「全戸郷」の解説

全戸郷
またべごう

和名抄」高山寺本にはみえず。刊本に「全戸」と記し、訓を欠く。「大日本地名辞書」や「日本地理志料」は全を余の誤りとする。前書は「波濃郷」の余戸とみて現田布施たぶせ町の麻郷おごうおよび別府べふ辺りとし、後書は語音が近いという理由で上関かみのせき天田あまたの地ではあるまいかとしている。しかし、「全戸郷」の例は紀伊に二郷、阿波に一郷あって、定制の五〇戸に過不足のない完全な郷のほうがむしろ珍しかったため、これをとくに「またべ」と称したとする説がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...

連立の用語解説を読む