八ッ面山
やつおもてやま
西三河平野の東にそびえ、矢作川がその麓を流れる。八ッ面町の東に位置し、標高六七・四メートル、男山・女山とよぶ大小二山が並び、頂上の眺めは絶景。古来雲母を産したことから、一名雲母山ともいう。雲母は「吉良里」「紀羅良薬」と称し、上代医書である「大同類聚方」には薬用としている。「続日本紀」に和銅六年(七一三)五月七日三河国から雲母献上の記事がみえるが、これの産地は雲母山(八ッ面山)とするのが通説。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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