吉良(読み)きら

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

吉良
きら

愛知県南部,西尾市南部に位置する旧町域。三河湾に臨む。1955年吉田町と横須賀村が合体して町制。2011年西尾市に編入。水田裏作(→裏作)のナタネが衰退した 1959年以降は,米作のほかイチゴ,カーネーションなどの施設園芸や酪農,養鶏が行なわれた。一方,遠浅の海岸は,古くからの三河ノリの主産地であるとともに干拓地の一部で製塩が行なわれた。饗庭塩として江戸や信州に送られ,中心集落吉田は塩の積出港として栄えた。塩田は 1915年には 63haに及んだが,1971年に廃止された。東部の海岸は三河湾国定公園に属し,海水浴場,釣場,吉良温泉ラジウム鉱泉)がある。華蔵寺(けぞうじ)は吉良義央(上野介)の菩提寺で,金蓮寺の弥陀堂は国宝に指定され,源徳寺には吉良仁吉の墓がある。正法寺古墳は国の史跡。名古屋鉄道西尾線・蒲郡線,国道247号線が通じる。面積 35.98km2。人口 2万2041(2005)。

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大辞林 第三版の解説

きら【吉良】

愛知県南部、幡豆はず郡の町。江戸時代、吉良義央よしなかの領地。かつて製塩が盛ん。吉良温泉がある。

きら【吉良】

姓氏の一。足利氏の支族。足利義氏が三河国幡豆郡吉良荘地頭となったことに始まる。近世の高家吉良は後裔。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

吉良
きら

愛知県中南部、幡豆(はず)郡にあった旧町名(吉良町(ちょう))。現在は西尾(にしお)市の南部中央を占める一地区。旧吉良町は農漁業と観光の町で、三河(みかわ)湾に臨み、矢作(やはぎ)古川のつくるデルタ地帯にある。1955年(昭和30)吉田町と横須賀(よこすか)村が合併して吉良町と改称。2011年(平成23)西尾市に編入された。旧町名は荘園(しょうえん)名の吉良荘(しょう)による。名古屋鉄道蒲郡(がまごおり)線・西尾線と国道247号が通じる。三河湾国定公園の一部で、宮崎海岸は海水浴の適地で、吉良温泉もあり観光拠点の一つ。イチゴ、ナシ、ミカンなどの園芸農業、吉良茶、ノリ養殖が盛んで、最近まで製塩業も行われていたが1970年に廃止。江戸時代は吉良義央(よしなか)の領地で、義央は治水(黄金(こがね)堤)、製塩に功績があったといわれ、住民からは名君と慕われ、華蔵(けぞう)寺に墓もある。金蓮(こんれん)寺の弥陀(みだ)堂は国宝。源徳寺には吉良の仁吉(にきち)の墓がある。丘陵上には正法寺古墳(国指定史跡)がある。[伊藤郷平]
『『吉良町誌』(1965・吉良町) ▽『吉良町史』全8巻(1988~1999・吉良町)』

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