日本大百科全書(ニッポニカ) 「共和事件」の意味・わかりやすい解説
共和事件
きょうわじけん
北海道のリゾート開発などにからむ鉄骨加工会社「共和」と国会議員の間の汚職事件。共和(1991年5月倒産)が架空取引の詐欺容疑で摘発されたことで発覚、1992年(平成4)2月、阿部文男(1922―2006)元北海道・沖縄開発庁長官が受託収賄(しゅうわい)容疑で起訴された。長官在任中の共和から受け取った現金8000万円が、共和のリゾート開発構想などにからみ請託をうけ承諾したことへの賄賂(わいろ)と認定された。国会議員の収賄容疑での逮捕・起訴は1976年(昭和51)のロッキード事件以来である。2000年(平成12)3月、追徴金9000万円、懲役3年の実刑判決が確定した。
[橋本五郎]
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