共鳴トンネル効果(読み)きょうめいトンネルこうか(その他表記)resonant tunneling effect

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「共鳴トンネル効果」の意味・わかりやすい解説

共鳴トンネル効果
きょうめいトンネルこうか
resonant tunneling effect

電子が絶縁層を通り抜けるトンネル効果の一種。2枚の薄い障壁層で量子井戸層をはさむと,量子井戸層に入射した電子波の多重反射が生じ,エネルギー減衰なしに電子が障壁層を通り抜ける現象。量子井戸層の厚みが入射電子の波長の半分か,その整数倍のときに入射電子波と反射電子波が干渉し,入射電子のエネルギーと共鳴エネルギーが一致したときに発生する。二重障壁構造素子では,量子井戸層に垂直に電圧を加えた場合,電圧-電流特性に大きな非線型特性や負性抵抗が現れるため,共鳴トンネルダイオード,共鳴トランジスタなどの新しい量子素子の開発が進められている。

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