冠直衣(読み)こうぶりのうし

精選版 日本国語大辞典 「冠直衣」の意味・読み・例文・類語

こうぶり‐のうしかうぶりなほし【冠直衣】

  1. 冠直衣〈三十六歌仙絵 大伴家持〉
    冠直衣〈三十六歌仙絵 大伴家持〉
  2. 〘 名詞 〙 直衣(のうし)をつけ、冠をかぶること。公卿の改まった時にする姿。かんむりのうし。⇔烏帽子直衣(えぼしのうし)
    1. [初出の実例]「愚意之条已叶礼法、両殿下〈烏帽子直衣〉、左大臣、公卿〈冠直衣〉」(出典中右記‐寛治八年(1094)八月一五日)

かんむり‐のうし‥なほし【冠直衣】

  1. 〘 名詞 〙こうぶりのうし(冠直衣)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の冠直衣の言及

【服装】より

…直衣のごときは日常の服装で,地質,色目,文様など比較的自由であったから,当代の貴族趣味がここに発揮された。烏帽子(えぼし)をかぶり,直衣を着て,指貫をはいた服装を烏帽子直衣といい,貴族はこれを日常の服装としたが,この烏帽子を冠にかえ,冠直衣といって,聴許を得たものはこれで参内することができるようになって,直衣も礼装に準ずるものとなった。狩衣はもと狩猟の襖(あお)系の服であったが,平安後期から鎌倉時代にかけて公家日常の服となり,地質,色目,文様など美麗なものがあらわれた。…

※「冠直衣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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