冴え勝る(読み)サエマサル

デジタル大辞泉 「冴え勝る」の意味・読み・例文・類語

さえ‐まさ・る【×冴え勝る】

[動ラ四]
寒さがいっそう厳しくなる。一段と冷え込む。
「冬の夜の―・るかな」〈万代・六〉
月の光などがいっそう澄んで見える。
「秋の夜や天の川瀬は氷るらむ月の光の―・るかな」〈千載・秋上〉

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精選版 日本国語大辞典 「冴え勝る」の意味・読み・例文・類語

さえ‐まさ・る【冴勝】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. 寒さがいっそうきびしくなる。いっそう冷える。ますます寒くなる。
    1. [初出の実例]「ささの葉におくしもよりもひとりぬる我衣手ぞさえまさりける〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋二・五六三)
    2. 「古郷は時雨にたちし旅衣雪にやいととさえまさるらん」(出典:十六夜日記(1279‐82頃))
  3. 光や音などがいっそう冴える。一段と澄み切る。
    1. [初出の実例]「秋の夜や天の川瀬は氷るらん月の光のさえまさるかな〈藤原道経〉」(出典:千載和歌集(1187)秋上・二八八)

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