法則の辞典 「冷却の法則」の解説 冷却の法則【law of cooling】 (1) 輻射(放射)による冷却の法則.物体の温度を T,周囲の壁の温度を T0 としたとき,物体の表面が単位面積,単位時間に失う熱エネルギーはシュテファン‐ボルツマンの法則*から H=σ(T4-T04)で与えられる(σ は物体自身と周辺の壁の性質で定まる定数である).物体の質量を m,表面積を A,比熱を C としたとき,単位時間に冷却する温度差 θ は次の式で与えられる. ⊿T,すなわち T-T0 が T に比べて小さい場合には,(T4-T04)=4T03⊿T と近似できるから となる.つまり冷却速度は温度差に比例するというニュートンの冷却の法則*が導かれる. (2) 対流による冷却の法則.ローレンツによると物体が静かな空気中に放置された場合,冷却の速さは物体と周囲との温度差の5/4に比例する.実測では1.3乗に比例するというデータのほうが多い. 出典 朝倉書店法則の辞典について 情報 Sponserd by