切付紋(読み)きりつけもん

精選版 日本国語大辞典 「切付紋」の意味・読み・例文・類語

きりつけ‐もん【切付紋】

  1. 〘 名詞 〙 無地衣服羽織などに、同質の白布に描いた紋を切り抜いて、目立たないように縫いつけたもの。紋を新しくしたり、変えたりするときに、染め抜くかわりとして行なう。昌平紋。
    1. [初出の実例]「縫め付(今は切つけ紋と云)の紋のきはきはに、左よりと右よりの糸を并べふせてとぢ付くる」(出典:随筆・貞丈雑記(1784頃)八)

きっつけ‐もん【切付紋】

  1. 〘 名詞 〙 「きりつけもん(切付紋)」の変化した語。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の切付紋の言及

【紋付】より

…(3)張付紋 表地と同質の生地に家紋を描いた丸形を張り付ける。急な場合や染め直したとき役立ち切付紋ともいう。(4)加賀紋 友禅風に彩色した紋で家紋に草花をあしらった多彩で装飾的な紋。…

※「切付紋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android