初倉駅
はづくらのえき
「延喜式」兵部省諸国駅伝馬条、および「和名抄」高山寺本にみえる古代の遠江国の駅名。東海道上の駅として一〇疋の駅馬が配置されていた。「和名抄」の遠江国蓁原郡の駅家郷にあたるとみられる。大治四年(一一二九)三月二八日の遠江国質侶庄立券文案(陽明文庫蔵宗性筆最勝講聴衆記紙背文書)に「初倉原弐佰拾町」とみえる。平成元年(一九八九)大井川の右岸、牧之原台地の東端部にある式内社敬満神社の西側の宮上遺跡の住居跡内から「駅」と書かれた墨書土器(八世紀前葉―中葉)が出土した。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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