…負担形態からいえば実労働提供が本来であるが,金銭納(銭納または銀納)の場合もあり,負担基準も戸等,土地所有面積,納税額など,さまざまになっている。これらについての制度を一括して役法とよび,徭役に服務する者を役人(えきじん)という。賦役(ふえき)【岩見 宏】。…
… 胥吏は本来は庶民が無償で知的労働奉仕をする徭役の一種といえるが,行政の複雑化にともなって専門化してゆき,残った部分は戸等などによって主として自営農民に賦課される差役となる。宋代では,両者を吏人と役人(えきじん)(公人)と名づけて区別している。この役人もしだいに銭納化され,専門の人間を雇用する方向にあった。…
…17世紀前半期には年貢とともに夫役(ぶやく)を負担した役負(やくおい)百姓をさし,1660~70年代(寛文・延宝期)を境にして高請地(たかうけち)を所持する高持百姓をさすようになる。初期の検地で高請地を名請けした高請農民は,なべて年貢(生産物地代)の負担者とされるが,その中には役人,役家などと呼ばれて夫役(労働地代)を負担する役負百姓と,その負担を免れた無役のものとが含まれていた。近世初頭の段階においては,戦争,築城,灌漑工事などのために領主は多量の夫役を必要としていたので,領主の農民把握は,年貢負担の側面とともに夫役負担の側面にも深い関心を寄せていた。…
…屋敷は,百姓の場合家屋と庭と若干の菜園をもって構成され,面積も1~2反程度のものが多く,簡単な垣などで外界と区別され,屋敷神の守護する聖域という観念と表裏の関係で,年貢については賦課を行わない場と認められていた。一方,領主,土豪らの屋敷は,家屋,庭,菜園のほかに田,畠,林などをも取り込んで1町を超える面積をもつことがまれでなく,これらは通常土塁と堀で囲まれ,国衙の役人や荘園領主,守護などの立入りさえできない強い聖域性と私有性を備えていた。 屋敷は,規模の大小はあれこのように家の建つ敷地を意味するのが原義であるが,地方領主の場合,中世前期を中心にしばしばその勢力の根拠地となる所領全体が屋敷所(やしきどころ)と呼ばれ,さらには屋敷の語のみで表現されることもあった。…
※「役人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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