剣の樋(読み)けんのひ

精選版 日本国語大辞典 「剣の樋」の意味・読み・例文・類語

けん【剣】 の 樋(ひ)

  1. 刀身の鎬(しのぎ)の部分に浅く彫った溝(みぞ)一種で、切先(きっさき)よりの樋の先端をとがらせた形式のもの。一文字の棒樋(ぼうひ)に対していう。
    1. [初出の実例]「金作の太刀の二尺七寸ありけるに、けんのひかきて、地膚こころも及ばざるを取出して賜はりけり」(出典:義経記(室町中か)五)
  2. 木弓の弓腹(ゆはら)に浅く彫った溝の両端をとがらせた形式のもの。
    1. [初出の実例]「剣の樋(ヒ)かひたる白木の弓の、ほこ短には見へけれ共」(出典:梵舜本太平記(14C後)一七)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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