剣竜(読み)ケンリュウ(その他表記)stegosaur

翻訳|stegosaur

デジタル大辞泉 「剣竜」の意味・読み・例文・類語

けん‐りゅう【剣竜】

鳥盤目に属する恐竜一群背中に直立した三角形の2列の骨の板(剣盤)をもち、尾にはとげをもつ。独特の四足歩行を行う。草食性ステゴサウルス

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「剣竜」の意味・わかりやすい解説

剣竜 (けんりゅう)
stegosaur

鳥盤類恐竜の一群(亜目Stegosauria)。植食性。後期ジュラ紀にヨーロッパ,東アフリカ,東アジア,北アメリカに分布した。四足歩行で,背中に2列の骨板または骨棘(こつきよく)をもち,これで外敵を排除したと考えられている。アメリカから産出ステゴサウルスStegosaurusでは20枚ほどのひし形の骨板が交互に並び,尾の先端には2対の骨棘がある。東アフリカのタンザニアから出たケントロサウルスKentrosaurusはすべて骨棘から成る。中国四川省から知られるトウジャンゴサウルスToujiangosaurusは,ステゴサウルスとケントロサウルスとの中間的な骨棘をもっている。1982年にジュラ紀中期の蜀竜(しよくりゆう)動物群の一つとして四川省から報告されたフアヤンゴサウルス・タイバイHuayangosaurus taibaiiは時代的にも古い。この属からアメリカとアフリカの両大陸に分化発展したものといわれる。これらは骨棘のほとんど発達していない三畳紀後期のスケリドサウルスScelidosaurusから導かれた。
恐竜
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