いわゆる恐竜のなかで、腰の骨の配列が鳥の骨盤に似たグループで、分類学上は目(もく)に相当する。骨盤の上部の骨(恥骨)が長く後下方に伸びて、下部の骨(坐骨(ざこつ))に対し平行的であるという特徴をもった一群。下顎(かがく)の先端に前歯骨があり、歯はない。あごの関節の位置は上顎の歯列より低いなどの特徴をもつ。そのなかの細別としては、ジュラ紀から白亜紀に栄え、背中を骨板や棘(とげ)で覆われた四本肢(あし)で中形の草食の剣竜類(けんりゅうるい)(下目)、それとおもに白亜紀に栄えた装甲竜、すなわち、よろい竜類(下目)、ジュラ紀から白亜紀に栄えた草食中形のおもに二肢歩行の鳥脚類(亜目)、白亜紀に栄えた四本肢の草食の角竜類(つのりゅうるい)(下目)、白亜紀に栄えた厚頭竜類(下目)が識別されている。このうち剣竜類とよろい竜類をあわせて装盾類(そうじゅんるい)(亜目)とし、厚頭竜類と角竜類をあわせて周飾頭類(しゅうしょくとうるい)(亜目)とし、鳥盤目全体としては3亜目4下目が使われている。なお鳥盤類のうち、原始的なピサノサウルスPisanosaurusとレソトサウルスLesothosaurusを除いて、すべての鳥盤類はゲナサウルス類Genasauriaとして一括される。したがってこれは鳥脚、装盾、周飾頭の3類(亜目)に区分される。また装盾類のうち、原始的な装盾類(基盤装盾類)を除いた剣竜類とよろい竜類をあわせてエウリポッド類Eurypodaとよぶ。鳥脚類、厚頭竜類、角竜類はケラポッド類Cerapodaに一括される。これらはそれぞれ分岐分類学的な共有派生形質をいくつも示す。
[小畠郁生]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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