力及ばず(読み)チカラオヨバズ

デジタル大辞泉 「力及ばず」の意味・読み・例文・類語

ちからおよばず

努力したが願いや思いがかなわない。力が足りない。「力及ばず落第してしまった」
他に適当な方法がない。しかたがない。やむを得ない。
「不吉なりとてしきりに辞し申しけれども、勅命なれば―」〈平家・六〉

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精選版 日本国語大辞典 「力及ばず」の意味・読み・例文・類語

ちから【力】 及(およ)ばず

  1. 努力をしたが力が足りない。どうにもしかたがない。是非ない。
    1. [初出の実例]「ちからをよばぬ身に、思う給へかねてなむ、かかる道におもむき侍にし」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜上)
    2. 「力及ばず組み敷かれるたびに降参するのであった」(出典:明暗(1916)〈夏目漱石〉一五〇)

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