力餠(読み)ちからもち

精選版 日本国語大辞典 「力餠」の意味・読み・例文・類語

ちから‐もち【力餠】

〘名〙
① 食べると力がつくという餠。山越しなどにも、気力をつけるために用いた。
諸国風俗問状答(19C前)淡路国風俗問状答「物部組に付、此日〈略〉舅姑の方には、聟の方より贈候米を元朝に炊き、是を力餠と唱て食する事あり」
※美しい村(1933‐34)〈堀辰雄〉美しい村「峠で力餠などを売ってゐる」
② 出産時に、妊婦里方から、母乳が豊富であるようにと贈る餠。汁の餠。
③ 満一年の誕生日に、幼児の健康を祈って背負わせたり踏ませたりする餠。立餠

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android