朝日日本歴史人物事典 「北条随時」の解説
北条随時
生年:生年不詳
鎌倉末期の鎮西探題。定宗の子。遠江守。父は肥前国守護であったが,父の死後肥前国守護は鎮西探題金沢(北条)実政,その子政顕が兼任していた。その間随時は,肥後国(熊本県)小国郷,肥前国高来西郷山田庄領家職,惣地頭職を保有していた。政顕の後任として,文保1(1317)年に鎮西探題に就任したが,在任中の元亨1(1321)年博多で没した。所領を有していた小国郷の満願寺の境内に,随時のものと伝えられる五輪塔がある。随時が鎮西探題在任中は肥前国守護を兼帯していた。<参考文献>瀬野精一郎『鎮西御家人の研究』
(瀬野精一郎)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報