北江頸村(読み)きたえくびむら

日本歴史地名大系 「北江頸村」の解説

北江頸村
きたえくびむら

[現在地名]松前町恵久美えくび

現松前町の中部、北は東西に流れる重信しげのぶ川に近く、東は上高柳かみたかやなぎ村、南は南江頸みなみえくび村、西は西古泉にしこいずみ村に接する。古く松前城の北は国近くにち川が入江をなしており、この地はその頸にあたるので江頸村と名付けられたという。

北江頸村の名は元禄初年には江頸村と改められており(伊予郡廿四箇村手鑑)、明和初年頃南江頸村の分郷岡田おかだ村が合併して江頸岡田村とよばれた時期もあったらしく、さらに明和四年(一七六七)に恵久美村と改名した。江頸の字をきらい同音佳字に改めたのであろう。そのため公的には恵久美村、慣行的には岡田村ともよばれて明治に及んだと思われるが(松前町誌)、幕府公簿は幕末まで北江頸村で、江戸時代を通じ松山藩領であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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