いり‐え【入江】
〘名〙
① 海、湖、池などの陸地にはいり込んでいる所。
※古事記(712)下・歌謡「日下江(くさかえ)の 伊理延(イリエ)の蓮(はちす) 花蓮(はなばちす) 身の盛り人 羨(とも)しきろかも」
② 比喩的に、物のすみや端。
※浮世草子・好色産毛(1695頃)三「角
(すみ)の入江
(イリヱ)に
茶の湯、茶は幾むかしも見え、こちらに湯釜たぎらせ」
いりえ【入江】
姓氏の一つ。
近世の
公家。藤原北家御子左流の
庶流で、藤谷家の分かれ。藤谷為条の二男相尚が、貞享期(
一六八四‐八八)に
一家を興したことにはじまる。
和歌を家学とする。
家格は
羽林家。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
入江
正式社名「入江株式会社」。英文社名「Irie Corporation」。卸売業。大正8年(1919)「入江照一商店」創業。同11年(1922)「株式会社入江製作所」設立。平成17年(2005)現在の社名に変更。本社は東京都中央区日本橋本町。産業機械専門商社。半導体用機器が主力。ほかに理化学機器・計測機器など。
出典 講談社日本の企業がわかる事典2014-2015について 情報
デジタル大辞泉
「入江」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
入江
いりえ
元真如堂町南側から讃州寺町東側にかけて称した地名で、今は用いられない。中昔京師地図に「入江」、中古内外京師地図に「入江、入江殿」とある。
後宇多天皇の第三皇子承覚法親王が住した。親王は僧尊忠に従い、正中二年(一三二五)天台座主に任ぜられた。北梨本宮、北白川宮と号したが、また入江とも称し入江の名がこの地に残ることになる。次いで崇光天皇の御所が営まれ、入江殿とよばれ、後光厳天皇の皇女見子内親王に譲られて入江御所と称した。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
世界大百科事典内の入江の言及
【エスチュアリー】より
…河川の下流部にある海の入江で,潮汐の影響をうけ,海水と淡水が出あい,混合する場所をいう。河口湾と訳される。…
※「入江」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報