十二処(読み)じゅうにしょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

十二処
じゅうにしょ

仏教用語。十二入ともいう。処とはサンスクリット語でアーヤタナ āyatanaといい,心や心の働き (心所) を生じさせるよりどころ,という意味。これに眼・耳・鼻・舌・身・意の六根 (主観としての感覚器官ないし機能であるから,六内処という) と,そのそれぞれに対応する色・声・香・味・触・法の六境 (客観としての知覚される対象であるから,六外処という) の 12があり,この体系で一切の存在の領域をおおうことができるとする。

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大辞林 第三版の解説

じゅうにしょ【十二処】

〘仏〙 心の働きを生み出す眼・耳・鼻・舌・身・意の六根と、色・声・香・味・触・法の六境の総称。十二入じゆうににゆう

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世界大百科事典内の十二処の言及

【空観】より

…空観という用語自体は中国仏教において成立したものであるが,これをインド仏教にあてはめるならば,およそ3種の空観が存在したと言える。 第1は,原始仏教から部派仏教にかけて行われたもので,すべての存在を五蘊(ごうん),十二処,十八界などの諸要素(法)に分析し,そこに自我はない(人空)と見るものである。これは,自我への執着を絶つことを目的としたが,諸要素の実在を肯定する多元論的実在論に陥った。…

【ダルマ】より

…(3)ものごととしてのダルマ 〈保つもの〉〈支持するもの〉という語源から発して,仏教では,ダルマは,身心を中心として,世界を成り立たしめるさまざまな要素としても解せられた。その一つの分類が,五蘊(ごうん),十二処,十八界というものである。五蘊というのは,身心を基本的に構成する色(しき),受,想,行(ぎよう),識という五つのグループのことである。…

【仏教】より

…つまり,有為法同様,無為法もまた無我である(諸法無我の諸法は有為法と無為法を含む,と解する)。 有為法と無為法と合わせて〈一切(いつさい)法〉であるが,法(ダルマ)は別様に分類すると,五蘊,十二処(十二入ともいう。眼・耳・鼻・舌・身・意とその対象としての色・声・香・味・触・法。…

※「十二処」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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