十分一山(読み)じゆうぶいちやま

日本歴史地名大系 「十分一山」の解説

十分一山
じゆうぶいちやま

白竜はくりゆう湖を中心とする大谷地おおやちの東北、たかツムジ山の峰続きで、西麓を鳥上とりあげ峠とよび米沢街道が通る。十分一の名は、近世初頭金山が栄えた時代に十分一役所があり、鉱山に入ってくる品物に対し役銭を取立てたことにちなむ。鉱山は寛永一九年(一六四二)いったん廃止封鎖されたが、その後もときどき採掘されていたらしく、山腹に享保一一年(一七二六)墓石も残る。米沢盆地北部の主要出入口でもあったため、寛文四年(一六六四)番所が設けられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

関連語 大谷地 高畠

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android