南小曾木村
みなみおそきむら
[現在地名]青梅市小曾木
今井村の西に位置し、黒沢川が流れる。青梅道・飯能道・秩父道が通じていた。天寧寺蔵の大永元年(一五二一)正月一〇日の銅鐘銘に杣保小曾木郷とあり、大檀那は三田弾正忠政定であった。天正八年(一五八〇)と推定される一二月二八日の北条氏照判物(三田文書)によれば、御嶽山籠城を賞して、「小曾木郷御代官所」など本領分が野口刑部丞(秀房)に安堵されている。「風土記稿」は同郷が長淵郷とも称し、郷域は西分・勝沼・師岡・吹上・根ヶ布・塩舟などとしており、勝沼城が郷の中心で、北小曾木を含めた当地は周縁部であったと考えられる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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