さいきょ‐えず‥ヱヅ【裁許絵図】
- 〘 名詞 〙 江戸時代の訴訟文書の一種。土地境界争いの裁許に際し、奉行所が原・被告に与えたもので、墨線で確定した境を示した絵図のこと。国・郡の境界争いの場合は、裏の裁許状に三奉行の連印以外に老中が加印したが、それ以外の境界争いでは、三奉行の加印だけであった。
- [初出の実例]「評定所公事裁許絵図書下し之儀、裁許当日朝、奉行衆連印いたし」(出典:張紙留‐寛政元年(1789)一一月(古事類苑・法律五六))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の裁許絵図の言及
【村絵図】より
…部分図は問題のある部分だけを描示したもので,例えば堤を修理する場合には,必要な部分だけが細かく描かれている。村と村との係争が裁判になった場合,領主が裁許状裏書に描いた裁許絵図も部分的村絵図といってよい。村絵図は多くの場合絵図師といわれる専門家が描いた。…
※「裁許絵図」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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