南朝寺(読み)なんちようじ

日本歴史地名大系 「南朝寺」の解説

南朝寺
なんちようじ

[現在地名]清水町笹谷

笹谷ささだににあった寺で、地名として残る。「越前地理指南」によれば、行基作という地蔵菩薩坐像があり、浄土宗で、平野山地蔵院南朝寺と号した。文安元年(一四四四)貞勇の創立と伝える。「蔭涼軒日録」長禄二年(一四五八)九月一四日条に越前志津しづ荘寺庵の一つとし南朝寺が記載されている。「越前国名蹟考」は「享保書上」を引いて永正元年(一五〇四)八月一一日付安倍秀直貞恒名内新田寄進状などを蔵していたことを記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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