日本歴史地名大系 「南雲郷」の解説 南雲郷なぐもごう 群馬県:勢多郡赤城村南雲郷室町―戦国期、現赤城村の沼尾(ぬまお)川の流域およびそれに続く利根川左岸の地域にあった郷で、拝志(はやし)庄に含まれた。明治一〇年(一八七七)頃の「郡村誌」は深山(みやま)・長井小川田(ながいおがわだ)・棚下(たなした)・猫(ねこ)・宮田(みやだ)・樽(たる)の七ヵ村が南隈(なぐま)(南雲)郷に属したと記す。奈雲・名雲の表記も用いられた。応永三年(一三九六)七月二三日の上椙中務少輔入道(犬懸朝宗)宛の斯波義将施行状(上杉家文書)によると「奈雲」の所領安堵が行われており、また、永禄(一五五八―七〇)頃の上杉氏上州所領目録(彦部文書)に「林庄之内 名雲郷半分」とあり、一四世紀中期以後存在し、山内上杉氏の所領であった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by