大学事典 「単位互換」の解説
単位互換
たんいごかん
学生が他の教育機関に転学や他教育機関での学習を行う際に,両機関あるいは複数の機関による連合体の取決めに基づいて,それ以前に取得した単位を学生が所属する機関が認定することをいう。学習者の学習量を測定する手段として発展した単位制度をもとに,アメリカ合衆国では各州が高等教育の大衆化への対応としてコミュニティ・カレッジから4年制大学へ転学できる仕組みがあり,また日本でも地域や専門などが近い高等教育機関同士が二者間,あるいはコンソーシアムを組んで相互に授業を開放して履修を認める例がある。国内にとどまらず,海外の大学と在籍したままの学生交換などを行うにあたっても単位互換がなされる。国際的な単位互換制度としては,欧州内,さらに欧州と他の地域の大学との学生交換を促進する目的で欧州単位互換制度(ECTS),アジア太平洋大学交流機構(UMAP)によるUMAP単位互換制度(UCTS),アセアン大学ネットワーク(AUN)によるAUN-ASEAN単位互換制度などがある。
著者: 米澤彰純
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報