大学事典 「欧州単位互換制度」の解説
欧州単位互換制度
おうしゅうたんいごかんせいど
高等教育機関における学習量を国際的に対照し,互換できるように開発されたシステム。市場の活性化を狙いとしたEU(欧州連合)の高等教育における人的移動の促進プログラム「エラスムス」の一環で,1989年から欧州各国で導入が進められていった。これを採用する高等教育機関では,他の高等教育機関との相互協定を前提に,学生は自国の所属大学と留学先で履修した学修量をそれぞれ共通の単位(credit)に換算して互換することによって,いずれも学位取得に必要な単位の一部として認定してもらうことができる。1単位は25~30時間に相当するとして,学生の1年間のフルタイムの学修量1500~1800時間は60単位に換算される。一般に欧州に共通する学位である学士(Bachelor)の取得には180単位,修士(Master)の取得には120単位が必要とされる。
著者: 髙谷亜由子
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報