印簡(読み)いんかん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「印簡」の意味・わかりやすい解説

印簡
いんかん
(1202―1257)

中国、元(げん)朝初期の臨済(りんざい)宗楊岐(ようぎ)派の僧。海雲印簡という。山西省の人。俗姓は宋(そう)氏。7歳で中観沼(ちゅうがんしょう)に師事し、師の寂後、中和璋(ちゅうわしょう)に嗣法する。禅僧として優れているだけでなく、成立期の元朝に重んじられ、僧統を務め、仏教政策をつかさどった。即位前のフビライ・ハンに仏法を説き、菩薩戒(ぼさつかい)を授け、元朝が人の臂(ひじ)に焼き印を押すのを中止させたり、治民のために儒教も重んずるなど、広く活躍した。憲宗7年4月4日寂。

柴田 泰 2017年1月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む