原の東遺跡(読み)はるのひがしいせき

日本歴史地名大系 「原の東遺跡」の解説

原の東遺跡
はるのひがしいせき

[現在地名]朝倉町菱野 原の東

朝倉山塊から南西に派生した標高五七メートルの中位段丘先端に立地する。昭和五八年(一九八三)・同六二年・同六三年に調査され、旧石器時代から七世紀後半に至る大規模な複合遺跡であることが判明した。旧石器時代では五層の文化層が確認され、土坑・集石・包含層に伴い、ナイフ形石器・台形石器・角錐状石器・彫器・石刃・石核などが出た。テフラ(火山灰)分析の結果、AT火山灰の降灰層準がある可能性が高いとの指摘がされた。縄文時代早期の遺構では三八基の石組炉と一二基の集石が発見され、晩期の遺構には貯蔵穴・土坑がある。三三号石組炉は炭素14法による年代測定で六八七〇年前の値が出ている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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