原子力安全国際条約(読み)げんしりょくあんぜんこくさいじょうやく(その他表記)Nuclear safety treaty

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「原子力安全国際条約」の意味・わかりやすい解説

原子力安全国際条約
げんしりょくあんぜんこくさいじょうやく
Nuclear safety treaty

各国個別に管理・運営してきた原子力発電所を国際的な安全基準の枠組み下に置くことで,世界の原子力施設の安全性向上を目指す条約。 1994年6月,国際原子力機関 (IAEA) で採択された。旧ソ連や東欧諸国など原子力安全関連法が整備されていない国では,条約が安全基準となり,原子力施設の安全性向上に役立つと期待されている。 86年に起きたウクライナチェルノブイリ原発事故契機に,安全性向上の世界的枠組みをつくるべきだとの国際世論が高まり,今回の条約採択となった。条約は軍事機密保持の観点から適用範囲を民生用の原子力発電所に限定し,詳細な安全基準は盛込まず,基本原則にとどめている。

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