百科事典マイペディア 「原産地規制」の意味・わかりやすい解説 原産地規制【げんさんちきせい】 貿易商品の原産地がどこかを認定するための規制。企業活動の国際化に伴い,商品の〈国籍〉を1ヵ国に特定するのが困難になったために登場した規制。EU(ヨーロッパ連合)の市場統合,NAFTA(北米自由貿易協定)などの地域統合が進むにつれ,域内商品の優遇措置などで商品の原産地認定が重要になってきている。 EUでは,産品の重要な製造工程がどこでなされたか,また部品の現地調達率(ローカルコンテント)で〈国籍〉を決めるなどの判断を示すようになったが,WTO(国際貿易機関)は認めていない。現在のところ国際的な統一規則がないため,WTOの場で,1999年までに原産地規制の統一化がめざされていたが,1999年12月,アメリカ・シアトルでのWTO閣僚会議は新ラウンド全体の枠組をめぐって,会議は凍結され,対立点は解消されていない。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by