双葉葵・二葉葵(読み)ふたばあおい

精選版 日本国語大辞典 「双葉葵・二葉葵」の意味・読み・例文・類語

ふたば‐あおい ‥あふひ【双葉葵・二葉葵】

〘名〙
ウマノスズクサ科多年草本州、四国、九州の山地や樹陰に生える。茎は地をはい節ごとにひげ根をおろす。葉は茎の先端に二枚ずつ接近して互生し、心臓形で長柄をもつ。春、葉柄の間に淡紅紫色で径約一センチメートルの鐘形花を一個下向きにつける。花弁はない。京都賀茂神社の神紋や徳川家の紋章に用いられた。かもあおい。ひかげぐさ。ふたばぐさ。《季・夏》 〔日本植物名彙(1884)〕
② 紋所の一つ。交差させた二本の蔓(つる)の先に一葉ずつの葵を付した紋。
※洒落本・娼妓絹籭(1791)二「むくのすそもやうも、こいつァあんじた。あやすぎに二葉葵か。べちゃァねへ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android